COMMENT

梅雨の晴れ間で蒸し暑かった昨日
なんばの喧騒を抜けてたどり着いた『本湖月』さん
身体にまとわりついたねっとりとした感覚を、まずは酸味と苦みが清々しいジャバラ水がきれいに祓ってくれます
旧暦ではまだ5月ですが、氷の朔日にちなんだ氷のドームと榊を前にお神酒が注がれて食事がスタートしました
氷のドームを割ると、中には水無月豆腐が入っています
続いて笹の葉に包まれた和歌山産十束鯵を使った鯵寿司
100年近く前に作られた遠州好みのお椀には、アワビ、ジュンサイ、ウニ 等々旬の幸
楽家五代宗入作百合の向付の器には鱧の焼き霜
がらっと雰囲気を変えて現代のヴェネツィアガラス作家のお皿に盛られたマグロと辛味大根は塩昆布のアクセントが効いています
永楽の笹の器に載せられた鮎
鮎は産地と鮮度ともう一つ焼きの技術がとても重要ですが、こちらの焼き加減にはいつも感動します
八寸は、もう一つの6月の行事である茅の輪くぐりの仕立て
生バチコやえんどう豆アナゴ、マクワウリをまいたしサケにタコ炙りとヤマモモ、 筍やえびインゲン等、日本酒が進みます
舞鶴産の鳥貝のしゃぶしゃぶ
ハモのアラの出汁にトウモロコシのすり流しを合わせたそうめん
煮物はニシンにハチコ、キヌカワナス、ショデ
山椒の実の効き具合と味付けが絶妙なおじゃこでいただく最高の白飯
今回は特別におコゲに削りたての鰹節・梅・塩昆布・醤油を合わせたものを炙りたての海苔に挟んでだしてくださいました
お菓子は白樺樹液だけでつくったゼリーに岩梨
お薄
最後はアンティークのローゼンタールにフルーツとヨーグルトアイス、サイダーゼリーで終了
食事が終わった後も乾山の若松図茶碗(靫彦鑑)や明の五彩のお皿等を出してくだり、大将の器に対する熱い思いに触れるとともに、たくさんの事を教えていただきました
今回もあっという間でしたが、日常とかけ離れた素晴らしい時間でした

本湖月

本湖月

本湖月

本湖月