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能登で朝とれた松茸をそのまま夜の食事で食べられる。この季節の『片折』さんだからこそできる機会を楽しみに金沢までやってきました。ところが、気象条件の影響で今年は松茸が大不作。能登も例外ではなくほとんど取れていなかったかったそうですが、食の神様がまたも助けてくださいました。
とても貴重な松茸は、まずおかゆに合わせたものから。
お椀は宇出津の毛ガニを寄せたもの。お出汁とのバランスが最高です。
氷見産のクエは片折さんも自信を持つ最高の個体。まずは縁側をお刺身で。
原種のナスに小浜のウニ。優しい出汁の餡が原種のナスの味わいを高めています。
切り口を見ただけで、普段東京で食べる物との差が歴然とわかる松茸。炭火焼きを口に入れると瑞々しいスープが口の中いっぱいに広がるのはもちろん、その食感と歯切れの良さは全く新しい体験でした。
氷見の鉄砲カマスの炭火焼きもまた素晴らしい味。添えられた原種のピーマンがまた良いアクセントでした。
次に出された里芋の田舎煮。氷見で朝とれたものを煮干しと醤油で炊いたものなのですが、これが何とも言えない味付けと美味しさで、とても印象に残りました。
炊き合わせはシンプルにひろうす。
炊き立てのご飯には、まずお漬物、能登で平飼いされた鶏の半熟卵、ナメコの味噌汁。
続いては焼いたノドグロをのせてノドグロご飯。
もう一品お願いして、クエの漬け丼。
まだまだ食べられましたが、腹八分目で抑え、水菓子へ。
富山の梨と能登の黒豆。
最後は宇出津の栗きんとんでしたが、これがまた栗好きの私にはたまらない美味しさ。きんとんなどと言わず、丼一杯食べたかったです。
ここでしか味わえない片折さんだけのお料理ですが、今回は気象状況の悪さがかえって料理から余分なものをそぎ落とし、また一つ次元の違う世界を見せてくれました。貴重な機会とのめぐり逢いをくださった食の神様、そして寝る時間を削って準備をして下さった片折さんに感謝するしかありません。

片折

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